マンションでよくあるトラブルと対処法

集合住宅であるマンションで生活をしていると、何らかのトラブルに巻き込まれてしまうケースは少なくありません。では実際のトラブルにはどのようなものがあるのでしょうか。快適なマンション生活を送るためにも、具体的な事例と対策を知ることが大切です。そこで今回は、マンション住まいでよくあるトラブルについて、具体的に紹介します。

違法駐車に関するトラブル

国土交通省の「マンション総合調査」によると、マンションのトラブルで最も多いのは、自分が契約している駐車スペースに他人が勝手に駐車してしまう「違法駐車（無断駐車）」だそうです。駅周辺やイベント会場の近くなど人の集まる場所にあるマンションで特に多く、当事者にとっては深刻な問題となっています。
では、こうした違法駐車に関するトラブルは、どのようにして対処すればよいのでしょうか。違法駐車の犯人が同じマンションに住む人、もしくはその知り合いなどのように個人が特定できる場合には、管理組合や管理人、不動産会社などに連絡をして、直接本人に注意をしてもらいましょう。万が一車の持ち主が特定できない場合には、違法駐車であること、次に同じことを繰り返した場合には駐車代金として○円を支払ってもらうという内容を記したメモを、ワイパーなどに挟んで残しておきましょう。違法駐車ですから警察に連絡をしたいところですが、マンションの駐車場は私有地ですので、警察は原則として取り締まりをすることはできません。無理に車を動かしたり、キズをつけたりといった強硬な対応は新たなトラブルの原因となりますので、できるだけ冷静に円満解決できるようにしましょう。

タバコに関するトラブル

タバコに関するトラブルは、ここ数年特に注目されている問題のひとつです。特に多いのが隣や階下の住人がベランダで喫煙する際の臭いの問題。タバコの臭いが洗濯物についたり、風向きによって近隣の部屋に煙が入ってしまったりすることも……。こうしたタバコに関するトラブルは当事者同士で話し合いをするのが基本です。
では、自身が喫煙する側で臭いや煙に関するクレームを入れられてしまった場合にはどうしたら良いのでしょうか。
他人に迷惑をかけてしまっている以上、何らかの対策を講じるのが必要ということは明らかです。まず、室内に喫煙スペースを作る方向で検討してみましょう。風通しの良い部屋に空気清浄機をおくなどして、室内に煙が充満しないように工夫します。臭いを吸着する機能を持った壁紙を利用するのもおすすめです。
一方、隣や階下のタバコの臭いが気になる場合にはどうしたらよいのでしょうか。直接話しができる場合には、室内で吸ってもらったり、喫煙する時間を変えてもらったりすることで合意するのが理想的です。もし個人的に話をすることが難しいようであれば、管理会社や管理組合に相談してみましょう。

建物の不具合に関するトラブル

マンション購入後に、建物の不具合が見つかるケースは残念ながら決して珍しくはありません。特に多いのが給水管や給湯管、配水管などの破損といった設備不良による水漏れ。上階から下階へ水漏れしてしまうケースも多く、その場合には天井や壁のクロスが汚損してしまうことも。こうした水漏れ以外にも、壁紙の浮き上がりや床の軋み、設備不良など、何らかの不具合が見つかった場合には、できるだけ早急に管理会社に連絡をして対応してもらうことが大切です。その際、写真を撮るなどして証拠を残しておくこともお忘れなく。保険会社へ保険金を請求するようなケースでは特に証拠写真が必要となりますので必ず写真に残しておくようにしましょう。

マンションというコミュニティーで暮らしている以上、近隣住民との付き合いは避けては通れません。万が一トラブルが発生した場合には、管理会社や管理組合に相談してみてください。